以下の事例で検討します。

 

買受可能価額・・¥1,280万 / 所有者居住

愛媛県松山市所在 最寄駅から徒歩10分 閑静な住宅街 南5M公道面 

地形・・整形 間口10M 

地100㎡(約30坪)

建物 木造2階建 延床面積 92㎡(約28坪)/建築後10年経過

◆上記物件事例についてのA業者の入札価額の決め方 (転売目的の場合)◆

 1、物件の相場を調べます。 

 2、諸経費の概算を求めます。 

 3、この物件を転売して得られる利益を想定します。 

 4、入札価額は、相場から、諸経費と利益の合計額を引いた金額となります。

 

 式にしますと、

 

 業者の入札価格=物件の相場(市場価格)ー(諸経費の合計額+利益)

1、物件の相場

上記事例の土地坪単価を¥80万、新築の建築費を坪¥50万として、物件の市場価格(相場)を、¥3100万円と設定します。

算出過程につきましては、コチラをご覧ください。 

2、この物件を 購入して商品化する為の諸経費を求めます。

 
経   費 金  額(仮定です) 備      考 
立退費用 ¥50万~¥100万円 強制執行を前提に¥100万円計上
登記費用 ¥40万円 登録免許税を含みます
不動産取得税 ¥90万円 あとでかかります。
リフ オーム代 ¥10 0万円 物件によってまちまちです
業者によって、予算の かけ方が違います。
解体費用となる場合も あります。
仲介手数料 約¥100万円 売買価格を¥3100万円とします
雑 費 ¥10万円  
合計 約¥440万円  
 諸経費合計額を¥44 0万円とします

 

3、A業者がこの物件を転売して得る利益を仮に¥350万円見込むとします。

4、入札価額の決定

 ¥3100万円(相 場)-[¥440万円(経費)-¥350万円(純利益)]=¥2310万円

 

★よって A業者の入札価額は、¥2310万円前後となります。

◆一般 の方の入札価額の決め方(自己使用の場合)◆

業者さんと違う点は、リフォーム代です。業者の方が 当然割安の場合が多いです。ただ,転売目的ではな いので 一般の方の方が その利益分有利とも言えます。

上記事例の場合、 

仮に業者の利益分¥350万円を、業者入札価額¥2310万円に上乗せして、¥2660万円で入札 しても、相場の¥3100万円よりは安いです。

例えば、 

相場の\3100万で 購入した場合は、他に\340万の経費がかかりますので、トータル¥3440万と なります。

立退料以外の経費は、普通に購入しても 当然かかります。 

通常取引の経費分だけ、お得ですね。

競売物件の場合は、買受可能価額よりどの位高ければ落札できるか? という考え方は、実はあまり意味がありま せん。 

相場から諸経費を控除した金額に、購入意欲度に応じてプラスアルファーした金額で入札しましょう。 

滅多に売り物件が出ない地域についての入札価額は、残念ながら相場に近い、或は相場を越える価格の入札となっているようです。(悲~) 

*投資物件の場合は、所有権価額を上限として運用利回りから算出します。