(3)、空家の場合・・聞込調査

一般の方は、空家や更地だと安心します。逆に、プロは、慎重になります。敷地内に入れる場合は、入って調べる業者がいます。雨戸が開き、室内を覗ける場合があります。

しかしながら これをやると、家宅侵入罪ですネ。決してやってはいけないことです。(こうとしか言えないのが、辛い所です。)

隣近所で聞き込みをしましょう。特に、いつ頃から居なくなったか?、隣近所に挨拶をしていったか?、突然居なくなった場合、債権者の取立てが厳しかったのかも知れません。

又、室内に家財が放置されている可能性があります。裁判所は、不動産は売却しますが、家具類は売却していません。その場合は、処分に余分な時間と費用がかかってしまいます。裁判所にもよりますが、とある物件では 内部写真の添付がなく、「開錠したら、家具が一杯」何て事も 実際経験しています。(汗~)

最近、人の出入りがあるかどうか?も聞いておきます。裁判所の記録で 空家との記載でも、その資料作成は数ヶ月以上前です。それから現在までの間に 誰かが出入りしているかもしれません。

誰かが、賃借権を主張して占有し、暗に金銭を要求してくるかもしれません。現在の法律では、防ぎようがありません。(悲~) 

空家のはずが、「落札後 暴力団の組事務所になっていた」という話を身近で聞いた事があります。勿論、それに対する法的な解決策はありますヨ。お金と時間がかかりますし、第一 精神的に疲れますよネ(私はもういいです)。

転居先も、出来るだけ調べておきましょう。(分らない場合も多いのですが…。)近所で、債務者の奥さんと仲良しの奥さんは誰だったか?聞いてみます。普通は一人位仲良しがいるものです。仲良し友達にポロっと、引越先を漏らしている場合もあります。その仲良しが見つかったら、転居先を尋ねます。

【 おまけ 】

※(これから先は、主に落札後の調査です。)

ただ闇雲に「教えてくれ!」と言ってもだめです。その方の為になるのだ、という事を強調します。

「室内にある家財を処理するのにもお金がかかる。かかった費用は、債務者の新たな借金となってしまう。そんな事はしたくない。逆に、その家具を私が買い取る、という事で 多少でもお金を払ってやれば、その方も助かる筈。」というような内容を話します。 

 現に、この手法で、住民票も抹消された人を 発見した話を聞いたことがあります。(聞き伝えでごめんなさい) 

移転先が分らない場合でも、親戚が近くにいるなど、何か手掛かりが得られるかもしれません。探しに行った数日後に債務者の奥さんから 連絡がくることもあります。

債務者にお金を貸したが、「夜逃げされて踏み倒された」という人から連絡が来たこともあります。

「立退料をこちらにくれないか?室内の家財は全部撤去します。どんな書類にでもサインして、あとあと絶対に迷惑はかけません。」こんな申出でなら、スムーズにのれますね。